妊娠中・授乳中のノンアルコールビールはOK?おすすめビールを紹介

ノンアルコールビールは妊娠中でも飲める?

お酒が好きな人は妊娠中にお酒が飲めないのはつらいもの。

そこで「ノンアルコールビールなら妊娠中でも飲んでいいのでは?」と考える方もいるでしょう。

ところが、ノンアルコールビールと言えどアルコールが含まれているものもあります。

この記事では、ノンアルコールビールは妊娠中に飲めるのかに加え、アルコールが胎児に与える影響、メリット・デメリットを解説します。

また、妊娠中に飲むノンアルコールビールの選び方とおすすめの種類も紹介しますので、妊娠中でもビールに似た味わいを楽しみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

妊娠中でもアルコール分0.00%のノンアルコールビールは飲める!

ノンアルコールビールはアルコール分0.00%なら妊娠中でも飲める!

結論から申し上げますと、「アルコール0.00%」であれば飲んでもかまいません。

ノンアルコールビールを販売するアサヒキリンサントリーも、アルコールが0.00%のノンアルコールビールは妊娠中でも飲めるとしています。

ただし、一部のノンアルコールビールには、「低アルコール」や「微アルコール」と記載された種類があります。日本の法律上、0.1%未満の飲料はノンアルコールに分類されるため「ノンアルコール飲料=完全にアルコールが含まれていない」とは言えないのです。

同様に、0.0%と表記されているノンアルコールビールにも注意が必要です。0.0%と小数第一位は0であっても、表記されていない小数第二位は0.05%など0ではない商品があるからです。

わずかでもアルコールが入っていたら、妊娠中の方は避けた方が良いとされています。

妊娠中にアルコールを摂取すると、おなかの赤ちゃんに悪い影響を与える可能性があるので、購入する際に成分表を見てアルコール0.00%なのかを確認しましょう。

アルコールが与える胎児への影響

アルコールが与える胎児への影響

アルコールを妊娠中に摂取した場合、次のような影響がおなかの中の赤ちゃんに及びます。

  1. 胎児性アルコール・スペクトラム障害
  2. 胎児性アルコール症候群(FAS)
  3. 早産・流産・分娩異常のリスクがある
  4. 先天異常が起こる場合がある

それぞれ詳しく見ていきましょう!

胎児性アルコール・スペクトラム障害

「胎児性アルコール・スペクトラム障害」とは、妊娠中にアルコールを摂ったことで胎児に起こった障害の総称です。

厚生労働省によると、障害によって下記のような異常が主に現れるとしています。

  • 薄い上唇、平坦な人中や顔面中央などの顔の容姿
  • 低体重、体重増加の遅れ
  • 小頭症や感音性難聴などの中枢神経系の障害

胎児性アルコール・スペクトラム障害は、治療する方法がありません

そのため、妊娠中の全期間はアルコールを摂取しないように心がける意識が重要です。

どんなに短い期間でも、妊娠中に大量のアルコールを摂取すると、おなかの赤ちゃんに障害が現われる可能性が高くなるので注意しましょう。

胎児性アルコール症候群(FAS)

上記で解説した胎児性アルコール・スペクトラム障害のひとつです。

妊娠中にとったアルコールによって、赤ちゃんの身体面や認知面に異常をきたします。

厚生労働省によると、低体重や顔の特異的な風貌は成長するにつれ目立たなくなりますが、うつ病、ADHA、依存症などの精神的トラブルのリスクが次第に高くなる場合があるとしています。

一日の飲酒量と胎児への影響を示したのが下記の表です。

一日の飲酒量胎児への影響
15ml未満胎児への影響は少ない
90ml以上奇形のリスクが高い
120ml以上胎児アルコール症候群発生率30〜50%
引用:飲酒、喫煙と先天異常 日本産婦人科医会・先天異常委員会委員

表を見るとわかる通り、妊娠中にアルコール依存症になった母親の子どもの約30〜50%が発症するとされています。

飲酒を控えることが、障害の予防につながるといえるでしょう。

早産・流産・分娩異常のリスクがある

妊娠中の飲酒の量が多ければ多いほど、早産の可能性が高まります。

また、時期が早いと流産になる恐れもあります。

分娩時に異常をきたす場合もあるため、妊娠中の飲酒はお控えください

先天性異常が起こる場合もある

妊娠中にアルコールを摂取すると、おなかの赤ちゃんに何らかの異常が起こるリスクが高くなります。

日本産婦人科医会は、胎盤をアセトアルデヒドというアルコールが代謝されてできる物質が通過すると、胎児の発達に影響を与えると指摘。妊娠初期では特異的顔貌など奇形、中期では中枢神経障害や胎児の発育遅延などが起こるとしています。

お酒が好きだと飲めないのはつらいもの。ただ「少ない量なら大丈夫」という自己判断で飲酒すると、おなかの赤ちゃんに何かしらの影響が及ぶ可能性も否定できません。

妊娠中の飲酒は必ず避けるようにしましょう。

ノンアルコールビールを妊娠中に飲むデメリットは?

ノンアルコールビールを妊娠中を飲むデメリット

妊娠中は体のことを優先し、害を与えるものを多く摂取するのは避けたいものです。

ノンアルコールビールを妊娠中に飲み過ぎた場合、次のようなデメリットがあります。

  1. 人工添加物が体に悪影響を与える場合がある
  2. 飲み過ぎると体重が増えやすい
  3. 飲み過ぎると体が冷えやすい

それぞれ見ていきましょう!

人工添加物が体に悪影響を与える場合がある

ノンアルコールビールには人工添加物が多く含まれている場合があります。

人工添加物とは具体的にいうと、次のとおりです。

  • カラメル色素
  • 苦味料
  • 人工甘味料(アセスルファムKなど)

人工添加物を多く摂取すると健康が害され、糖尿病や心血管疾患のリスク、脳卒中のリスク、腸内環境悪化などの悪影響が出る場合があります。

ノンアルコールビールを飲んでいけないわけではありませんが、飲みすぎには気をつけてくださいね

飲み過ぎると体重が増えやすい

ノンアルコールビールには、糖質やエネルギーが高めのものもあるため、飲み過ぎによって摂取カロリーが多くなる場合もあります。

さらに、ノンアルコールビールの炭酸は体の中に入ると、胃壁から浸透して血流が促進され、胃の動きが活発になります。胃が活発に動くと、「もっと食べたい」気持ちが高まってしまい、食欲増進につながる場合も。

ノンアルコールビールと一緒にカロリーの高いおつまみを食べると、よりカロリーオーバーになる可能性が高まるため注意しなければいけません。

飲み過ぎない意識を持ちつつ、ヘルシーなおつまみを食べるとよいでしょう。

ノンアルコールビールを飲むと太るのか?について詳しく調査した記事もあるので、気になる方は合わせて参考にしてください。

飲み過ぎると体が冷えてしまう

暑い夏に冷やしたノンアルコールビールはおいしいものです。

冷えたノンアルコールビールによって、体が冷えると血流が低下して老廃物の流れが悪くなり、脂肪がつきやすくなります。

妊娠中の体の冷えは大敵です。また、体重が増えすぎるのも体に悪い影響を与える場合があります。

暑いと冷えたノンアルコールビールが飲みたくなりますが、飲み過ぎに注意してくださいね。

ノンアルコールビールを妊娠中に飲むメリットは?

ノンアルコールビールを妊娠中に飲むメリットは?

ノンアルコールビールを妊娠中に飲むメリットは次のとおりです。

  1. GABAによるリラックス効果が期待できる
  2. 新陳代謝の促進

それぞれ詳しく解説していきます!

GABAによるリラックス効果が期待できる

ノンアルコールビールに含まれるGABAには、交感神経を抑制して副交感神経を活性化させ、リラックス効果が期待できます。

さらに、GABAには睡眠の質を高める効果もあるとの実験結果(2017年12月実施)も、GABAストレス研究センターが明らかにしています。

つまり、ノンアルコールビールは、「ストレスから解放されてリラックスしたい人」や「良い睡眠をとりたい」方に適した飲み物といえるでしょう。

新陳代謝の促進

ノンアルコールビールの原料である酵母や麦芽には、ビタミンB群が含まれています

ビタミンB群は、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、ピチオンなどが該当し、新陳代謝を促す効果が期待できる栄養素です。

ただ、ノンアルコールビールだけでビタミンB群が補えるわけではないので、栄養のバランスを考えてほかの食品からもビタミンの摂取が必要です。

妊娠中・授乳中に飲むノンアルコールビールを選ぶポイント

妊娠中に飲むノンアルコールビールを選ぶポイント

妊娠中に飲むノンアルコールビールを選ぶポイントは、次のとおりです。

  1. 無添加のもの
  2. 低カロリー・低糖質のもの
  3. 国内産を選ぶ
  4. 特定保健用食品や機能性表示食品もおすすめ

それぞれ詳しく見ていきましょう!

無添加のもの

人工添加物は健康を害する場合があると説明しましたが、おなかの赤ちゃんにも悪影響を及ぼす場合もあります。

かといって、食べるものをすべてオーガニックにするほど神経質になる必要もありません。

ただ、妊娠中に人工添加物を過剰に摂取するのはなるべく避けたほうが安心です。

低カロリー・低糖質のもの

体重が増えやすい妊娠中は、低カロリーや低糖質のノンアルコールビールを選ぶのもポイントです。

カロリーや糖質が高めのノンアルコールビールを飲み過ぎると、妊娠中における一日の摂取カロリーをオーバーする可能性もあります。

低カロリー・低糖質でも飲み過ぎないように、適量を楽しむ心がけは必要です。

国内産を選ぶ

ノンアルコールビールの表示は、国内産と海外産で異なります。

国内産のノンアルコールビールの多くは、アルコールが0です。しかし海外産の場合、ノンアルコールと表記されていても、わずかにアルコール入りであるものも含まれています。

アルコールが胎児に与える影響でも説明したとおり、妊娠中のお酒は控えるべきです。購入する前に、アルコールの有無を確認し、国内産でアルコール分0.00%のノンアルコールビールを選びましょう。

不安な場合、「妊娠中でも飲んで大丈夫か」をメーカーに問い合わせると安心ですよ。

特定保健用食品や機能性表示食品もおすすめ

特定保健用食品とは、「血中のコレステロールを正常にする」「おなかの調子を整える」といった生理学的機能などに与える影響の表記を、消費者庁から認められた商品です。

機能性表示食品とは、科学的根拠に基づき事業者が機能性を表記した食品です。

特定保健用食品や機能性表示食品のノンアルコールビールも、体に良い影響を与えるとされており、「妊娠中だけど健康的にノンアルコールビールを飲みたい方におすすめです。

もちろん、飲み過ぎには気をつけてくださいね!

妊娠中・授乳中におすすめのノンアルコールビール6選

妊娠中に飲むおすすめのノンアルコールビール6選

妊娠中におすすめのノンアルコールビールは、次のとおりです。

  1. 龍馬 1865
  2. サントリー からだ想うオールフリー
  3. キリン パーフェクトフリー
  4. キリン 零ICHI 150
  5. オリオン クリアフリー
  6. アサヒ ヘルシースタイル

すべてアルコール分0.00%なので、気になる種類があればチェックしてみてくださいね。

龍馬 1865

日本初の添加物不使用、さらにプリン体ゼロ、カロリーも低いので、健康が気になる方にもおすすめ。

麦芽100%と2種類のホップで、ビール通が好きな味に仕上がっています。

坂本龍馬が描かれた印象的なデザインも魅力です。

サントリー からだを想うオールフリー

カロリー、糖質、プリン体ゼロのノンアルコールビール。

内臓脂肪を減らすローズヒップ由来のティリロサイド入りです。

こだわり抜いた素材から作られ、麦の旨味と雑味を感じない後味が軽快な気持ちにさせてくれます。

キリン パーフェクトフリー

カロリー、糖質ゼロの機能性表示食品です。

脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにしてくれます。

のど越しがよく、清涼感もある飲み口が特長で、食事にもよく合うノンアルコールビールです。

キリン 零ICHI 150

一番搾りを採用し、丁寧に麦のおいしさを引き出すことで、上品ですっきりした味わいが楽しめるノンアルコールビールです。

よりビールに近い味にするために、一から原材料比率を見直しています。

人工甘味料と着色料が不使用なのもうれしいですね。

オリオン クリアフリー

糖質、カロリー、プリン体ゼロの沖縄のノンアルコールビール。

伊江島大麦を使用し、ほのかに麦の旨味を感じられます。

また、苦味が少なくすっきりした味わいなのも特長。

ビールが苦手な方でも飲みやすく仕上がっています。

アサヒ ヘルシースタイル

特定保健用食品のノンアルコールビールです。

食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする効果が期待できるため、血中中性脂肪が高めの方や脂っこい食事が好きな方におすすめです。

カロリー、糖質ゼロなのに、ビールらしい味わいで、食事にもよく合います。

ノンアルコールビールと妊娠中に関する質問

ノンアルコールビールと妊娠中に関する質問

ノンアルコールビールと妊娠中のよくある質問をまとめました。

  1. 妊娠中期でもノンアルコールビールは飲んでいいの?
  2. ノンアルコールビールは授乳中でも飲んでいいの?
  3. ノンアルコールビールは妊活中でも飲んでいいの?
  4. bavariaは妊娠中でも飲んでいいの?
  5. ノンアルコールビールは妊娠中に毎日飲んでいいの?

以下でひとつずつ回答していきます。

妊娠中期でもノンアルコールビールは飲んでいいの?

アルコール分0.00%のノンアルコールビールなら飲んでも問題ないとされています。

アサヒキリンサントリーの各メーカーも、アルコールが0.00%のノンアルコールビールなら妊娠中でも飲めるとしています。

ただ、飲み過ぎると冷えや体重増加などが起こり、妊娠中の体に良くありませんので適度な量を楽しみましょう。

ノンアルコールビールは授乳中でも飲んでいいの?

妊娠中と同様に、アルコール0.00%のノンアルコールビールであれば問題ありません。

アサヒキリンサントリーの各メーカーも同じような見解です。

ノンアルコールビールを購入する際、成分表を確認し、心配な点があればメーカーに問い合わせるか医師に相談しましょう。

ノンアルコールビールは妊活中でも飲んでいいの?

アルコール分0.00%のノンアルコールビールであれば、妊活中でも飲めます。

それに加え、気になるのが妊活中のアルコールの摂取です。女性の場合、妊活中のアルコールは少量に抑える必要があります。

男性の場合も、妊活中のアルコールは適量に抑えた方が安心です。妊活中に男性がアルコールを過剰に摂ると、男性不妊の原因になり、精子の質が低下したり、EDを引き起こしたりする場合があるためです。

妊活中はパートナーと一緒に協力しあい、飲酒の量を話し合いましょう。

bavariaは妊娠中でも飲んでいいの?

bavariaは妊娠中に飲むのは避けるべきです。

メーカーに問い合わせたところ、bavariaはノンアルコールビールですが、「わずかにアルコールが含まれているため妊娠中の方にはおすすめできない」とのこと。

bavariaはアルコール0.00%ではないため、妊娠中は避けるべき

bavariaはオランダ産で、本格的なビールの味わいを楽しめると人気を集めているノンアルコールビールです。

お酒好きなら飲みたいのを我慢するのはつらいものですが、おなかの赤ちゃんに悪影響を与えないためにも、妊娠中は我慢が必要です。

その代わり、アルコール分0.00%の完全なノンアルコールビールを選ぶようにしましょう!

ノンアルコールビールは妊娠中に毎日飲んでいいの?

妊娠中にノンアルコールビールを毎日飲むのはおすすめできません

ノンアルコールビールに含まれる添加物は、摂りすぎると体に悪影響を与えるためです。

毎日飲みたい方は、無添加のノンアルコールビールを選びましょう。

その場合も適量を心がけてくださいね。

まとめ

まとめ

ノンアルコールビールは、アルコール分0.00%のものであれば、妊娠中でも飲めます

ただ、飲み過ぎると体に悪影響を与えるため、適度な量に留めることが大切です。

適度な量を楽しむことで、リラックス効果や新陳代謝の促進といったメリットも得られます。

妊娠中に飲むノンアルコールビールの選び方やおすすめの種類も紹介しましたので、妊娠中でもビールの味わいをノンアルコールビールで楽しみたい方は、ぜひ参考にしてくださいね!

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