「アルコールが飲めない時の代替品」から、「健康的だから選ぶ」へ変わりつつあるノンアルコールビール。
しかし、一部ではノンアルコールでも酔うという話も聞かれ、不安な方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではノンアルコールビールでも酔うのか、そして未成年や運転する人でも飲めるのか詳しく解説していきます。
安心してノンアルコールビールを楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。
ノンアルコールビールでも酔うことがある
結論から言うと、ノンアルコールビールでも酔うことがあります。
その理由は以下の通りです。
- 微量なアルコールを含んでいる商品もあるため
- ノンアルでも「空酔い」するケースがあるため
さっそく、順番に見ていきましょう。
微量なアルコールを含んでいる商品もあるため
実はノンアルコールビールでもアルコールを含むものがあることをご存じでしたか?
それというのも、日本の酒税法において定められている「酒類」はアルコール度数1度(1%)未満のものだから。
つまり、0.9%までであれば、アルコールが含まれていてもノンアルコールビールの扱いになるのです。
一般的な缶ビール(アルコール分5%)と比べれば非常に微量ではありますが、大量に飲めば少なからず酔ってしまう可能性はあります。
ノンアルでも「空酔い」するケースがあるため
アルコール分0.00%のノンアルコールビールだとしても、空酔いする可能性を忘れてはいけません。
「空酔い」とはプラシーボ効果の一つで、脳がノンアルコールビールを通常のビールだと錯覚した結果、まるでお酒を飲んだ時のように酔っ払ってしまう現象を指します。
企業努力の甲斐あって、近年は香りも味わいも通常のビールと変わらないノンアルコールビールが増えています。
そのため、ノンアルコールビールを通常のビールの代替品として飲む人ほど空酔いしやすくなると言えるでしょう。
ノンアルコールビールと飲酒運転の関係
ノンアルコールビールを飲んで運転しても良いのか、心配な方もいるでしょう。
ここではノンアルコールビールと飲酒運転の関係について紹介します。
- ノンアルでもアルコール度数によっては飲酒運転になる
- アルコール分0.00%であれば飲酒運転にはならない
- 「空酔い」状態での事故に注意
順番に解説していきます。
ノンアルでもアルコール度数によっては飲酒運転になる
ノンアルコールビールでもアルコール度数によっては飲酒運転になります。
そもそも、飲酒運転の定義とは何でしょうか?
警察庁のWebサイトを確認すると、飲酒運転には以下の2種類あることがわかります。
酒酔い運転 免許取消し 欠格期間3年
酒気帯び運転 呼気中アルコール濃度0.15mg/l 以上 0.25mg/l 未満 免許停止 期間90日
呼気中アルコール濃度0.25mg/l以上 免許取消し 欠格期間2年
引用元:みんなで守る「飲酒運転を絶対にしない、させない」|警察庁Webサイト
「酒酔い」とは、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態を指します。
「酒気帯び運転」で定められている「呼気1リットル中0.15mg以上のアルコール」はビール中瓶1本分であるため、一般的なノンアルコールビールであればよほど大量に飲まない限り問題ないでしょう。
しかし、酒酔いの場合は摂取量に関係なく「アルコールの影響を受けている」とみなされると処罰の対象となります。
したがって、たとえ0.1%の微量なアルコールしか含まないノンアルコールビールでも、それを飲んだことで正常な運転ができなくなれば飲酒運転になってしまうのです。
アルコール度数0.00%であれば飲酒運転にはならない
アルコールが一切含まれていないノンアルコールビールであれば、飲んでも「飲酒運転」にはなりません。
したがって、運転を控えている方はアルコール分0.00%のノンアルコールビールを選ぶのがよいでしょう。
「空酔い」状態での事故に注意
アルコール分0.00%ノンアルコールビールしか飲んでいなくても、空酔いしていると感じたら注意が必要です。
脳が「お酒を飲んでいる」と錯覚し、実際に酔っ払ったような状態になるため、思わぬ事故を起こしてしまう恐れがあります。
空酔いの状態で運転するのは控えましょう。
未成年や子供のノンアルコールビールに関するルール
子供がノンアルコールビールを飲んでも問題ないのでしょうか?
ここでは未成年のノンアルコールビールに関するルールについて解説します。
未成年だけどノンアルコールビールを飲んでみたい、またはパーティなどで子供にノンアルコールビールを飲ませてもいいかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
- 法律上は未成年が飲んでも問題ない
- 未成年への販売は規制されている
それでは、順番に見ていきましょう。
法律上は未成年が飲んでも問題ない
法律上は未成年がノンアルコールビールを飲んでも問題ありません。
未成年者飲酒禁止法にて、「二十歳未満ノ者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス」と記載されていますが、酒税法における「酒類」とは、アルコール度数1度(1%)未満の飲料を指します。
したがって、アルコール度数0.9%以下のノンアルコールビールであれば未成年者が飲んでも処罰されることはないのです。
未成年への販売は規制されている
法律上は問題ないとはいえ、未成年へのノンアルコールビールの販売は規制されているのが実情です。
その理由は、ノンアルコールビールが飲酒のきっかけとなる恐れがあるから。
もともとノンアルコール飲料には「飲酒運転撲滅を目的に二十歳以上に向けて開発した」という背景もあります。
未成年が飲むために作られたものではないので、未成年者にノンアルコールビールをすすめるのはくれぐれも控えてください。
ノンアルコールビールで酔うことに関するよくある質問
最後に、ノンアルコールビールで酔うことに関するよくある質問を紹介します。
ノンアルコールビールを安全に楽しむためにも、ざひ参考にしてください。
- 妊娠中・授乳期はノンアルコールビールを飲んでもいい?
- アルコール分0.00%のノンアルコールビールは肝臓に悪い?
- ノンアルコールビールへの脳への影響とは?
一つずつお答えしていきます。
妊娠中・授乳期はノンアルコールビールを飲んでもいい?
妊娠・授乳期の場合、アルコール分0.00%のノンアルコールビールであれば飲んでも問題ありません。
ただし、アルコール以外の原材料や添加物が影響を及ぼす場合もあるため、飲む前に医師などに相談しておくのがよいでしょう。
妊娠中・授乳期にノンアルコールビールを飲むことには意外なメリットもあります。
詳しくは「妊娠中・授乳中のノンアルコールビールはOK?おすすめビールを紹介 」でも紹介しているので、併せてご覧ください。
アルコール分0.00%のノンアルコールビールは肝臓に悪い?
アルコール分0.00%のノンアルコールビールであれば、通常のビールと比べて影響が少ないと言えるでしょう。
通常のビールがもたらす肝臓への悪影響は、アルコール由来であることがほとんどです。
ノンアルコールビールの中でもアルコール分を一切含まない物であれば、安心して飲めます。
ノンアルコールビールは通常のビールと比べて体への影響が少ないですが、注意点もあります。
普段のビールをノンアルコールビールに変えようと考えている方は、「ノンアルコールビールが肝臓にもたらす影響」も理解し、健康的な体づくりをしていきましょう!
ノンアルコールビールへの脳への影響とは?
ノンアルコールビールが脳にもたらす影響、「空酔い」に注意が必要です。
空酔いとは、脳がノンアルコールビールを通常のビールと錯覚することで、実際にアルコールを摂取した時のように酔っ払ってしまう現象を指します。
空酔いが起こるメカニズムはまだはっきりとわかっていませんが、「本当はアルコールを飲みたいけどノンアルコールビールで我慢する」というような、ノンアルコールビールを通常のビールの代わりとするような飲み方で特に起こりやすいと言われています。
空酔いになると運転にも支障が出るため、くれぐれも注意しましょう。
まとめ
ノンアルコールビールはアルコール分0.00%のものであれば基本的に酔うことはないため、安心して飲めるでしょう。
ただし、アルコールを欲する気持ちが強すぎると空酔いする可能性があるため、後に運転を控えている場合は特に注意が必要です。
また、たとえアルコール分が一切含まれていなくても未成年者がノンアルコールビールを飲むことは推奨されていません。
体の状態に気を配り、そしてルールを守りながらノンアルコールビールを楽しみましょう!
コメント