「健康診断で血圧が高めだった」、「高血圧でお酒を控えるよう言われている…」こんな悩みをお持ちではないですか?
高血圧は加齢や体質、生活習慣などに起因し、日本人のおよそ3人に1人が当てはまるとされています。
そこで注目されているのが、ノンアルコールビールの血圧低下効果です。普段の晩酌をノンアルコールビールに変えるだけで、血圧が下がるなんて驚きですよね。
今回はノンアルコールビールで血圧が下がる仕組みと注意点、血圧低下におすすめの商品を5つ紹介します。
ノンアルコールビールで血圧は下がる!
普段飲んでいるビールをノンアルコールビールに変えるだけで、血圧は下がります。
その理由は主に以下の2つです。
- 飲酒量(アルコールの摂取量)が減るから
- ノンアルコールビールに血圧低下成分が含まれているから
次の章でも説明しますが、アルコールを日常的に摂取する人はそうでない人に比べ、血圧が高めの傾向にあります。
そこでビールの代わりにノンアルコールビールを飲み、飲酒量を減らすと、減った量に応じて血圧も低下するのです。
また、ノンアルコールビールに含まれるGABAという成分に、血圧低下効果があることも見逃せません。
「普通のビールをノンアルビールに置き換える」、こんな手軽なことからできる高血圧対策を、今日から始めてみませんか?
アルコールと高血圧の関係
ここでは、アルコールがなぜ血圧を上げるのかを説明します。
また、高血圧によってどんな病気が引き起こされるのかも解説するので、「今まで高血圧のリスクをあまり考えてこなかった」という人はぜひ読んでみてくださいね。
- アルコールで血圧が上がるメカニズム
- 血圧が上がるとどんな病気になる?
それぞれ見ていきましょう。
アルコールで血圧が上がるメカニズム
習慣的なアルコールの摂取が高血圧を引き起こすメカニズムについては、実はまだよく分かっていません。
現段階では、
- 神経への作用
- 内分泌系への作用
- 電解質異常
これらの要素が複雑に影響し合っていると考えられています。
今後さらに研究が重ねられていく中で、事実が明らかになっていくことでしょう。
また、内閣府のアルコール健康障害対策関係者会議が行った調査では、1日あたりのアルコール摂取量と血圧の関係がはっきり示されています。
下のグラフからは1日のアルコール摂取量の多い人ほど高血圧の有病率が高く、「1日平均純アルコールで約20g程度」を超えたあたりから、ほぼ直線的に増加していることがわかります。
厚生労働省の「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」では、男性で20g/日(女性はその半分程度)以下の純アルコール摂取量を、「節度ある飲酒」と定義しています。
これはビールなら中瓶1本(500ml)程度、日本酒なら1合弱(160ml)程度に相当する量です。
「この量までなら飲んで大丈夫」というわけではありませんが、だいたいの目安として把握しておくとよいでしょう。
血圧が上がるとどんな病気になる?
高血圧はそれ自体に自覚症状はありません。
しかし「サイレントキラー」とも呼ばれていることからもわかるように、高血圧は症状がないままさまざまな合併症を引き起こし、徐々に体を蝕んでいくのです。
病名 | 症状 |
---|---|
動脈硬化 | 動脈が厚く硬くなり、血管の内径が狭まることから、血液が流れにくくなる |
狭心症 | 冠動脈(心臓に酸素や養分を送る血管のこと)が狭まる |
心筋梗塞 | 冠動脈が詰まる |
脳卒中 | 脳の血管からの出血や血管の塞がり、くも膜下からの出血などの総称 |
大動脈瘤 | 大動脈(心臓から血液を送り出す動脈)に瘤ができる |
高血圧性腎障害・腎不全 | 腎臓の働きが阻害され、老廃物がろ過できなくなったり、蛋白尿が出たりする |
上記は、高血圧が引き起こす合併症の一例に過ぎません。病名だけ見ても怖いものばかり並んでいますね。
症状を自覚するようになってからだと、かなり病気が進行してしまっているかもしれません。
定期的に血圧を測ったり健康診断を受けたりして、自分の体の状態を知っておくことが大切です。
血圧が高めであると分かった場合は、早めに適切な処置を受けましょう。
血圧の高い人がノンアルコールビールを飲むメリット
ここからは、血圧の高い人や高血圧予備軍にあたる人が、ノンアルコールビールを飲むメリットについて解説します。
具体的には、以下の3つです。
- 飲み過ぎを防ぐ
- カロリーや糖質が抑えられる
- 健康機能がプラスされている商品もある
それぞれ説明します。
飲み過ぎを防ぐ
習慣的なアルコールの摂取は高血圧を引き起こすため、飲酒量を減らすことは血圧低下に効果的です。
「ノンアルコール飲料を利用することで、飲酒量が減少する」、この事実は筑波大学の研究によって、世界で初めて実証されました。
研究の内容は以下のとおりです。
- 20歳以上の成⼈123人が対象(アルコール依存症の患者などは除く)
- 参加者を2グループに分け、一方にノンアルコール飲料を12週間提供
- 12週間後の1日あたりの純アルコール摂取量を比較
研究の結果、ノンアルコール飲料が提供されたグループの飲酒量は大きく減り、1日あたりの純アルコール量で平均11.5gもの減少が見られました。
また、その効果は約8週間も持続することも分かったそうです。
「ノンアルコールビールを飲めばビールの摂取量が減り、高血圧も改善する可能性がある」と研究で示されたのは、なんだか明るい話だと思いませんか?
カロリーや糖質が抑えられる
ノンアルコールビールは一般的に、ビールよりもカロリーや糖質が低い点も、高血圧の人におすすめできる理由の1つです。
血圧の高い人はアルコールや塩分の摂取量のみに注意を向けがちですが、実はカロリーや糖質も気にしなければなりません。
というのも、内臓脂肪型の肥満と高血圧には密接なつながりがあるからです。
主にカロリーや糖質の過剰摂取が原因
お腹の内面や内蔵の周りに脂肪が付着
脂肪細胞から分泌される悪玉ホルモンが影響
血管が収縮
体液量の増加
また、アルコール入りのビールは食欲を増進させるため、食事面でも摂取カロリーが増えてしまうといったデメリットがあります。
飲み過ぎたうえに、ついついおつまみを食べすぎて後悔する…、といった経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
その点、ノンアルコールビールだとおつまみへのコントロールも利きやすいのは大きなメリットです。
カロリーや糖質の摂取を抑え、高血圧にならないような日頃の生活習慣を身に着けましょう。
健康機能がプラスされている商品もある
近年のヘルシー志向の高まりを受け、健康機能のプラスされたノンアルコールビールが次々に発売されています。
- 特定保健用食品
- 機能性表示食品
このような表示のついたノンアルコールビールは、今やスーパーや酒屋で当たり前に置いてありますよね。
「中性脂肪を減らす」、「糖の吸収をおさえる」といった主に食生活を改善する商品から、「コラーゲン配合」といった美容に働きかける商品まで、バラエティに富んでいます。
「自分がほしい健康機能を補う」といった観点から、ノンアルビールを選んでみるのもよいでしょう。
健康志向の人に嬉しいノンアルコールビールの効果
ここでは、高血圧を防ぐのみに留まらない、ノンアルコールビールを飲んで得られる5つの健康効果について解説します。
- 自律神経に作用し安眠できる
- ダイエットに役立つ
- 中性脂肪を減らす
- 新陳代謝を促進する
- ストレスを緩和する
上記はあくまでノンアルビールで得られるメリットの一例ですが、心身ともにうれしい効果ばかりではないでしょうか?
それぞれ見ていきましょう。
自律神経に作用し安眠できる
ビールの原材料であるホップは、鎮静効果や催眠効果を持っているため、昔から薬として利用されてきました。
また麦芽由来のGABAにも、交感神経の働きを抑え副交感神経を優位にする効果があります。
「GABAの摂取によって睡眠の満足度が高まる」ことはGABAストレス研究センターの研究結果でも実証済みで、ノンアルコールビールの安眠作用を裏付けています。
「最近寝つきが悪い」という人は、ノンアルコールビールのリラックス効果をぜひ一度試してみてくださいね。
ノンアルコールビールの自律神経への作用については別ページでより詳しく解説しています。
ダイエットに役立つ
ノンアルコールビールに含まれるビール酵母が、ダイエットに有効だということは実はあまり知られていません。
ビール酵母は乳酸菌の増殖をサポートし、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境が整っていると余分なカロリーの吸収が抑制されるために、ダイエットにつながるというわけです。
ビール酵母は当然、アルコール入りビールにも多分に含まれていますが、アルコールのとり過ぎは腸内環境を悪化させるそうです。
その点ノンアルコールビールはアルコールの影響を受けないため、ビール酵母のうれしい効果だけを利用して賢くダイエットできますよ。
中性脂肪を減らす
糖質やアルコールを過剰摂取は、中性脂肪の増加を引き起こします。
普段からビールを愛飲している人がノンアルコールビールを飲むようにすると、アルコール摂取量が抑えられるため、中性脂肪の減少が見込めるでしょう。
また、ノンアルコールビールの中には、「中性脂肪を減らす」という健康機能を持った商品もあります。
食生活や運動習慣も気にしつつ、ノンアルコールビールを上手く使って中性脂肪を撃退しましょう。
新陳代謝を促進する
ノンアルコールビールにはビタミンB群がバランスよく含まれており、新陳代謝を促進する効果が期待できます。
それぞれのビタミンBの働きは以下のとおりです。
- ビタミンB1:糖質からエネルギーを作り出し、疲労回復効果や鎮静作用を持つ
- ビタミンB2:タンパク質や脂質の代謝を促し、肌のターンオーバーを促進する
- ビタミンB6:代謝を助けるほか、免疫機能を高め神経の働きを正常に保つ
このビタミンB群は麦芽やビール酵母に由来するものです。
ビタミンBは互いに補い合うことでより高いパフォーマンスを発揮するため、ノンアルコールビールは代謝効果に優れた飲み物だといえるでしょう。
ストレスを緩和する
何かとうれしい効果を持っている麦芽由来のGABAには、実はストレス緩和作用もあるんです。
GABAはドーパミンなど興奮を促す神経伝達物質の働きを抑え、高ぶった気持ちを落ち着かせてくれます。
夜、家族と過ごす時間にノンアルコールビールがあれば、いつも以上にリラックスして過ごせるかもしれませんね。
血圧を下げたい人がノンアルビールを飲むときの注意点
体のことを考え、血圧を下げるためにノンアルコールビールを飲むのはよいのですが、注意してほしいこともあります。
具体的には以下の2点です。
- 飲み過ぎによる糖質摂取に気をつける
- できるだけ無添加のものを選ぶ
それぞれ解説します。
飲み過ぎによる糖質摂取に気をつける
アルコールが入っていないからといって、ノンアルコールビールは好きなだけ飲んでもよい、というわけではありません。糖質ゼロの商品でない場合、ノンアルビールにも100mlあたり1~6g程度の糖質が含まれているからです。
仮に350mlで15gの糖質が含まれているノンアルビールを飲んだとすると、角砂糖3個分を摂取しているのと同じことになります。
これを一晩で3本も4本も飲めば、糖質の取り過ぎになるのは当たり前ですよね。
糖質過多も高血圧と同じく、さまざまな疾患につながる可能性があるため、飲み過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
できるだけ無添加のものを選ぶ
味をビールに近づけるため、添加物を使っているノンアルコールビールは少なくありません。
特に糖質ゼロ・カロリーゼロの商品だと、高い確率でアセスルファムKやアスパルテーム、スクラロースなどの人工甘味料が入っています。
こうした添加物は自然界に存在せず化学的に作られたものであり、実際にどのような影響を人体に与えるのか、まだ分かっていない部分も多いのです。
ノンアルコールビールの中には、健康志向の方のニーズに応えた「無添加」の商品もあるので、できるだけそちらを選ぶようにしましょう。
高血圧の人におすすめのノンアルコールビール
ここからは、血圧を下げたい人におすすめのノンアルコールビールを紹介します。
「ノンアルビールはたくさん種類があって、どれを選んだらよいかわからない」という人に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
- GABA含有量100mg:あしたを想うオールフリー
- 世界で一番ビールに近い:ヴェリタスブロイ
- 麦芽100%の無添加ビール:龍馬1865
- うまみ成分を残す脱アルコール製法:アサヒ ゼロ
- 脂肪と糖が気になる人に:パーフェクトフリー
それぞれの特徴や、なぜおすすめなのかを解説します。
原材料も表記しますので、人口甘味料などの添加物が気になる方は、そちらの視点からも選んでみてくださいね。
GABA含有量100mg:あしたを想うオールフリー
項目 | 詳細 |
---|---|
特徴 | 1本350mlあたり100mgのGABAを配合 |
原材料 | 麦芽(外国製造)、GABA(γーアミノ酪酸)、ホップ/炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、ビタミンC、苦味料、甘味料(アセスルファムK) |
アルコール分 | 0.00% |
エネルギー | 0kcal |
糖質 | 0g |
2023年6月から販売開始された「あしたを想うオールフリー」は、GABAが100mgも入っていることが明示された、高血圧で悩む人にイチオシの商品。
この商品の最大の特徴がGABAによる「記憶力を高める」機能ですが、GABAには血圧を低下させる働きがあることも忘れてはいけません。
麦芽由来のGABAは他のノンアルビールにも含まれていますが、「1本あたり100mg」とGABAの量をはっきり示してくれているのが、「あしたを想うオールフリー」のすごいところです。
また通常のオールフリー同様、二条大麦麦芽の一番麦汁100%や天然水100%仕込、アロマホップを贅沢に使用。味にこだわる人も納得の仕上がりになっています。
世界で一番ビールに近い:ヴェリタスブロイ
項目 | 詳細 |
---|---|
特徴 | 人工的な添加物は一切使用せず、健康機能性栄養素を豊富に含有 |
原材料 | モルト、ホップ、ビール酵母、天然水 |
アルコール分 | 0.00% |
エネルギー | 11kcal |
炭水化物 | 2.5g |
プレミアムモルト・ファインホップ・天然水のみ使用というこだわりを持ち、本場ドイツの伝統製法で作られているのがこの「ヴェリタスブロイ」です。
もっとも特筆すべきはその味で、「ノンアルコールビールは味や風味が劣る」と考えていたビール党でもうなるほど美味しいと評判です。
また、ビールからアルコール分のみを除去する製法を採用しているため、モルトやホップ、ビール酵母に含まれる天然の栄養素は多分に含まれたまま。厚労省登録機関の分析でも、その健康効果が実証されました。
「世界でいちばんビールに近いノンアルコールビール」と聞くと、それだけでなんだか飲んでみたくなりますね。
麦芽100%の無添加ビール:龍馬1865
項目 | 詳細 |
---|---|
特徴 | 添加物ゼロで麦芽100%の旨味を感じられる |
原材料 | 麦芽・ロースト麦芽(ドイツ、イギリス他)、ホップ(ドイツ、イギリス)/炭酸 |
アルコール分 | 0.000% |
エネルギー | 11kcal |
糖質 | 2.7g |
「龍馬1865」は日本初の無添加ビールで、健康志向の方や妊婦・授乳中の方でも安心して飲んでいただける商品です。
また、添加物不使用なだけでなく、何と言ってもその味わいが素晴らしいのが最大の特徴。ドイツ麦芽100%使用でクラフトビールのような深い味わいがあり、人工甘味料などの添加物が入っていないため雑味は感じられません。
インターネット上の口コミでは「ノンアルコールビールはこれしか飲まなくなった!」という声も聞かれるほど。
炭酸感も強めで、喉が渇いているときには一気に飲み干したくなりますよ!
うまみ成分を残す脱アルコール製法:アサヒ ゼロ
項目 | 詳細 |
---|---|
特徴 | うまみを存分に残す「ブリューゼロ製法」 |
原材料 | 麦芽(国内製造)、スターチ、麦芽エキス、ホップ、大麦、コーン、米/炭酸、香料 |
アルコール分 | 0.00% |
エネルギー | 28kcal |
糖質 | 6.9g |
ノンアルコールビールを美味しいと思ったことのない人にこそおすすめしたいのが、この「アサヒ ゼロ」です。
濃厚なビールからアルコール成分だけを取り除く「ブリューゼロ製法」を採用しているため、麦の旨味と香りはそのまま。
「ノンアルじゃなくて本物のビールなんじゃないの?」と思いたくなるクオリティに仕上がっています。
「健康のためにノンアルコールビールを飲みたいけど、味に満足できない」という人は、ぜひ一度試してみてくださいね。
脂肪と糖が気になる人に:パーフェクトフリー
項目 | 詳細 |
---|---|
特徴 | 脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにする |
原材料 | 難消化性デキストリン(食物繊維)(韓国製造)、大豆たんぱく、ぶどう糖果糖液糖、ホップ、米発酵エキス/炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、甘味料(アセスルファムK) |
アルコール分 | 0.00% |
エネルギー | 0kcal |
糖質 | 0g |
「脂肪の吸収を抑える」、「 糖の吸収をおだやかにする」といった、ダブルでうれしい機能を持つ食事中にぴったりのノンアルコールビールです。
カロリーと糖類がともにゼロなので、「健康のためにダイエットしなきゃ」という人にとっては、強い味方になってくれるのではないでしょうか。
さらに、「この商品の特徴は喉越しにある」といっても過言ではないほど、呑み口はすっきりとしています。
麦の旨味を感じると言うよりは、ゴクゴク喉に流し込みたい人にオススメ。少し甘みもあり、女性にも飲みやすい商品です。
まとめ
今回はノンアルコールビールの持つ血圧低下作用について解説しましたが、いかがでしたか?
今や日本人の国民病とも言える高血圧は、日頃からの対策が肝心です。
もちろんノンアルコールビールだけを飲んでいればよいわけではありませんが、その健康効果は大いに活用していくべきでしょう。
こちらで紹介したおすすめ商品も試しつつ、血圧に悩まない健康な体を手に入れてくださいね!
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