ビール好きを悩ます「脂肪肝」はノンアルコールビールで防げるのでしょうか?
この記事ではノンアルコールビールで脂肪肝が防げるのか、肝臓への影響も含めて詳しく解説します。
体を労わりながら晩酌を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。
ノンアルコールビールで脂肪肝は防げる
結論からお伝えすると、ノンアルコールビールで脂肪肝は防げます。
しかし、脂肪肝を防ぐためには、以下の3点を意識することが重要です。
- アルコール分0%のノンアルコールビールを選ぶことが大切
- 無添加のノンアルコールビールがおすすめ
- 適度な運動を心がけよう
それでは、順番に解説していきます。
アルコール分0%のノンアルコールビールを選ぶことが大切
脂肪肝を予防したい方は、アルコール分0%のノンアルコールビールを選びましょう。
実は、ノンアルコールビールにはアルコール入りのタイプもあるのをご存知でしょうか。
せっかくノンアルコールビールを飲んでも、アルコールが含まれていては通常のビールと同じリスクが生じてしまいます。
脂肪肝のリスクを減らすためには、アルコール分0%のノンアルコールビールを選ぶことが大切なのです。
無添加のノンアルコールビールがおすすめ
無添加のノンアルコールビールを選べば、さらに脂肪肝のリスクを低減できるでしょう。
一部の食品添加物には、脂肪肝を誘発するおそれがあります。
特に、アセスルファムK・カラメル色素・安息香酸Naといった化学合成物は肝臓で分解する必要があるため、負担が大きくなります。
ノンアルコールビールを飲む際は、肝臓にもやさしい無添加のものを選ぶようにしましょう。
適度な運動を心がけよう
適度な運動は、脂肪肝だけでなくあらゆる生活習慣病から身体を守ってくれます。
ウォーキングなどの有酸素運動を1日20分以上行うのが理想とされていますが、仕事や家事でまとまった時間を取るのが難しい方もいるでしょう。
その場合、通勤や買い物の際は積極的に歩いたり、休憩時間にストレッチや筋トレをするのがおすすめです。
少しずつでも体を動かす時間を増やすことが、脂肪肝対策のカギとなります。
脂肪肝とは?
脂肪肝とは肝細胞の30%以上に脂肪が蓄積されている状態のことで、アルコールの多量摂取が原因の一つとされています。
脂肪肝を放置すると、心疾患など重篤な生活習慣病へ発展するおそれがあります。
ここでは、脂肪肝について以下の項目を詳しく説明します。
- 脂肪肝が疑われる数値
- 脂肪肝を放置するとどうなる?
それでは、順番に見ていきましょう。
脂肪肝が疑われる数値
血液検査の結果から、自分が脂肪肝になっているか、または予備軍でないかを確認できます。
以下の表をご覧ください。
検査値 | 概要 | 基準値 |
---|---|---|
ALT(GPT) | 体内でのアミノ酸やエネルギー代謝の過程で重要なはたらきをする酵素 | 30 U/L以下 |
AST(GOT) | 体内でのアミノ酸やエネルギー代謝の過程で重要なはたらきをする酵素 | 30 U/L以下 |
γ-GTP | たんぱく質を合成・分解する酵素 | 50 U/L以下 |
引用元:よくわかる!肝機能ナビ
この表に記載されている検査値が基準値を大きく超えている場合は、脂肪肝が疑われます。
健康診断や血液検査を受けた際はぜひ参考にしてください。
脂肪肝を放置するとどうなる?
脂肪肝を放置すると、肝硬変になる可能性があります。
肝硬変とは文字通り肝臓が硬くなった状態のことで、肝臓が慢性的な炎症を起こし、正常な機能が失われていく病気です。
また、肝硬変をきっかけに肝臓がんや肝性脳症、心臓病といった命に関わる病気に罹患するリスクも上がります。
異変に気付いた時には病気がかなり進行している場合もあるので、脂肪肝が疑われる場合はすぐ対策するようにしましょう。
脂肪肝の原因
脂肪肝になる原因は、大きく分けて3つあります。
以下の3点をしっかりおさえ、それぞれ対策していきましょう。
- 肥満
- 極端な食事制限
- 過度な飲酒
それでは、順番に解説します。
肥満
脂肪肝となる原因の1つが肥満です。
脂肪がエネルギーに変換される際は「インスリン」と呼ばれるホルモンが重要な働きをします。
しかし、肥満状態になるとインスリンが正常に働かなくなるため、脂肪が肝臓に蓄積されやすくなってしまうのです。
食べ過ぎや運動不足に注意しましょう。
極端な食事制限
食べ過ぎだけでなく、極端な食事制限も脂肪肝を引き起こす原因になります。
食事を減らすと筋肉量も減少するため、基礎代謝が落ち、結果的に肝臓に脂肪が溜まりやすくなるのです。
無理なダイエットは控えるようにしましょう。
過度な飲酒
大量のアルコール摂取は肝臓に最も負担をかけます。
アルコールは体内でアセトアルデヒドという物質に分解されますが、このアセトアルデヒドには脂肪の分解を抑える働きがあるのです。
お酒を飲むほどアセトアルデヒドが作られるため、肝臓に脂肪が蓄積しやすくなってしまいます。
脂肪肝を防ぐためにも、お酒の飲み過ぎは厳禁です。
ノンアルコールビールと脂肪肝に関するよくある質問
ここでは、ノンアルコールビールと脂肪肝に関する5つのよくある質問にお答えします。
- ノンアルコールビールは肝臓に悪い?
- 健康診断前にノンアルコールビールを飲んでも大丈夫?
- ノンアルコールビールは毎日飲んでも大丈夫?
- 肝硬変でノンアルコールビールを飲んでも大丈夫?
- 禁酒の代わりにノンアルコールビールを休肝日にすることはできる?
さっそく、順番に見ていきましょう。
ノンアルコールビールは肝臓に悪い?
ノンアルコールビールの中でも、アルコールが入っていないものであれば肝臓への影響は少ないと言えるでしょう。
ビールが肝臓にもたらす悪影響はアルコール由来のものがほとんどなので、アルコール分0%のノンアルコールビールでリスクを減らすことができます。
ただし、添加物には注意しましょう。
ノンアルコールビールが肝臓にもたらす影響は「ノンアルコールビールは肝臓に悪い?通常のビールとの違いや注意点を解説」でも詳しくお伝えしています。ビールとの違いもおさえつつ、より健康的にノンアルコールビールを楽しみましょう。
健康診断前にノンアルコールビールを飲んでも大丈夫?
アルコール分0%のノンアルコールビールであれば、健康診断前に飲んでも問題ありません。
ただし、ノンアルコールビールでも糖分などは含まれているため、通常の食事や清涼飲料水と同様、前日の21時以降に飲むのは控えましょう。
ノンアルコールビールは毎日飲んでも大丈夫?
通常のビールと比べた場合、ノンアルコールビールの方が毎日飲んだ際の健康リスクは低いと言えるでしょう。
しかし、ノンアルコールビールには人工甘味料などの添加物が含まれているものもあります。
自然由来ではない食品添加物は健康への影響が懸念されているものも少なくないため、注意が必要です。
日々の晩酌には無添加のノンアルコールビールを選ぶとよいでしょう。
肝硬変でノンアルコールビールを飲んでも大丈夫?
アルコール分0%のノンアルコールビールであれば問題ありませんが、添加物に注意が必要です。
特に糖類が多く含まれるものは脂肪肝を促進し、肝硬変を悪化させるおそれがあります。
肝硬変だけどどうしてもノンアルコールビールを飲みたい場合は、糖類ゼロのものを選ぶようにしましょう。
禁酒の代わりにノンアルコールビールを休肝日にすることはできる?
ノンアルコールビールは休肝日の強い味方です。
「ノンアルコールビールを飲む人はそうでない人と比べて飲酒量が大幅に減る」ということが筑波大学の研究で明らかにされており、段階的な禁酒にも活用できます。
ただし、ノンアルコールビールでもアルコール分を含むものはあるため、肝臓を労りたい時はアルコール度数や糖類などの添加物などにも気を付けて選びましょう。
まとめ
ここまで、ノンアルコールビールで脂肪肝が防げるのか、肝臓への影響も含めてお伝えしてきました。
ノンアルコールビールは通常のビールと比べて脂肪肝になるリスクが低く、肝臓への悪影響も抑えることができます。
しかし、肝臓に負担をかけるのが必ずしもアルコールだけとは限りません。
人工甘味料などの添加物や、生活習慣の乱れも同様にリスクとなり得るのです。
適切な商品選びと生活習慣の改善で、体に優しいノンアルライフを楽しみましょう。
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